2021年6月7日、プロ野球オリックス球団の安達了一選手(33)が特定非営利活動法人の「日本炎症性腸疾患協会」に、安達選手の公式戦の「出場数×1万円」を支援することを日本プロ野球選手会が発表しました。
3月には新型コロナウィルスにも感染していた安達選手ですが、感染回復からさらに勇気のある活動をされております。
潰瘍性大腸炎を発症した安達了一選手
安達了一選手は1988年1月17日生まれ群馬県高崎市出身。
2021年現在で33歳です。
体格は179㎝の78㎏と恵まれた身体です。
群馬県立榛名高等学校から上武大学に進学し東芝に入社、その後プロオリックスに入団する経歴です。
自身が28歳の時に難病発症
2012年からのプロ野球人生をスタートさせ、順調に出場試合数を重ねてきました。
しかし2016年の1月23日に潰瘍性大腸炎で緊急入院します。
大人になってからの発症だったのでしょうか。
その後、春キャンプシーズン中に退院したもののキャンプには合流せずリハビリに専念。同じ2016年4月の公式戦開幕のウエスタン・リーグでフル出場するまでに回復させました。
また早々に4月12日にはスタメンで1軍復帰も果たしております。リハビリでの調整がうまくいったのか、復帰後にプロ入り後の自己最高打率更新の.273まで活躍、7月には月間MVPまで獲得しています。
潰瘍性大腸炎の寛解と再燃を繰り返す
しかし2017年以降も潰瘍性大腸炎の再燃や入院を繰り返します。
難病再燃中の辛さは皆さん知ってのとおりかと思いますが、安達選手もそのせいか成績が振るわない時期もあり、出場が厳しい中、一時選手登録が抹消されまた回復しては一軍復帰を繰り返します。
しかし炎症の落ち着いた時期にしっかりと結果を残し続けていたこともあり、またおそらく球団の潰瘍性大腸炎への理解もあったと思われます、3年契約更新という複数年契約であったり出場試合がままならない中でも前シーズンと同じ条件でも更新であったりと安達選手の居場所を作り続けてくれておりました。
日本炎症性腸疾患協会への寄付
2021年6月、安達選手はレギュラーシーズンにおける一軍公式戦での出場試合数×1万円を、シーズンが終わるたびに日本炎症性腸疾患協会へ寄付することを発表しました。
その思いはやはり
から来ているとのことです。
日本炎症性腸疾患協会の「こどもキャンプ」
日本炎症性腸疾患協会は1995年よりIBD患者や家族の方々のより良い社会生活への一助たらんという気持ちから、有志の医療従事者と関係者によるボランティア活動としてスタートしております。
現在はNPO法人(特定非営利活動法人)になっております。「CCFJ」という略称で聞いたことがあるかも知れません。
そのCCFJの活動の一環として「自然の中で先輩患者さんや医療スタッフのサポートのもと、IBDの子どもたちとご家族が、楽しく交流する」こどもキャンプというのがあり、この活動に対しての「こどもキャンプ基金」というものがあります。
今回の安達選手の寄付は、このこどもキャンプ基金に行われるということです。
新型コロナウイルスにも感染していた安達了一選手
潰瘍性大腸炎の闘病、病気を付き合いながらのプロ野球人生を送っている安達選手ですが、この2021年3月5日に新型コロナウイルスに感染していることが分かりました。
起きた時の発熱やのどの痛みなど体調不良を感じ、PCR検査をしたとろこ陽性反応が出て判明しました。
10日間の隔離と治療後、再度PCR検査を行い陰性判定が出てことにより復帰を果たしております。
潰瘍性大腸炎という免疫に関する難病の基礎疾患がありながら新型コロナウイルスに感染しましたが、大事にならなくて良かったです。
回復後に今回の「公式戦出場数×1万円支援」の発表があり、大変勇気づけられるニュースでした。