わたくしごと

クローン病管理人のプロフィール

クローン病の管理人

自身もクローン病です

はじめまして、このサイトの管理人の岡田と申します。

関西在住で2019年現在36歳になり、自分自身もクローン病を患っています。

正直、今までちゃんと自分の病気であるクローン病と向き合ってきていなかった部分もあり、目を背けたり治療に積極的でなかったりもしましたが、この1~2年ようやく定期的に病院もきちんと通い、治療してもらっているのもあり、この機会にこのまとめブログを綴りながら自分なりにクローン病やIBDというものに向き合っていこうと思い始めました。

クローン病発症から現在に至るまで

23歳から今も、関西のローカルな郊外で小さな居酒屋を営んでおります。

仕事柄、お酒を飲む機会が多く、特に20代は自分の体に合わないぐらい無茶をしてお酒をたくさん飲んでいた時期がありました。

煙草は昔も今も吸っており、ずっと一人暮らしで食生活も褒められたものではありません。

発症した28歳~29歳は、今となっては覚えてないですが、お酒が原因でよく下痢をしていたと思います。それだけ毎日酩酊するぐらいに飲んでいたと思います。

痔ろうになる

ことの発端は痔ろうからでした。

ある日お尻が痛くて痛くて、椅子にも座れないぐらいでした。

近くのクリニックに行くと痔ろうと診断されましたが、先生の説明やインターネットの体験記ブログなどを読んでいると、術後の痛みになんかが怖くなり、お尻が腫れてきたらメスで切ってもらって排膿だけしてもらう、ということを3~4回してもらって痔ろうという事実から逃げていました。

これは痔ろうだけども、痔ろうじゃないよ

痔ろうの手術をしないといけないことから逃げるように、手術以外の解を出してくれるお医者さんがいるはずだという甘い考えで、ある日別のクリニックに行きました。

そこで、そんな私にさらに重い事実が待っていました。

「これはクローン病だから、痔ろうの手術も必要だけれども、クローン病の治療をしないとまたすぐ痔ろうになるよ」

当時、痔ろうの痛みは毎日の生活に大変支障がありましたが、なぜかお腹の痛みは私の場合特にありませんでした。

なのでクローン病の治療と聞いてもピンと来ず、しかしお尻の悩みをなんとかしないといけないという理由から、大きな医大病院に紹介状を書いてもらい、そちらで見てもらうことになりました。

痔ろう
痔ろうというお尻の悩み痔というお尻の悩みは、なんというか毎日を憂鬱にさせます。 トイレの時だけでなく、歩いている時や仕事している時、恋人といる時などずっ...

精神的に追い詰められる

大きな病院では、同じクローン病や潰瘍性大腸炎の患者さんがたくさんいました。

しかしやはり当時はまだお腹の痛みも倦怠感も貧血も下血もなく、クローン病に対しての危機感もなかったので、担当してくれた先生の説明を聞いても、自分にクローン病の治療が必要とはなかなか感じられずにいました。

大きな病院だったからか、たくさんの患者さんを相手に単一の治療法を自分にもあてはめようとしているという印象を受け、また治療をしないと人工肛門が必要になってくるという話や、クローン病の治療にはレミケードやヒミュラという強い薬を使うという話などで、短期間でクローン病の病気の重さを理解するのに、当時とても精神的にしんどくなりました。

痔ろうの手術だけをしてもらって、クローン病の治療は自分には必要がないという認識でした。

とりあえずまずは、再発の可能性があるので、根治手術ではなくドレーンという痔ろうのトンネルをあえて残す手術を行ってもらいました。

体力的に追い詰められる

手術が終わってからの生活もなかなか大変でした。

お尻の傷口が治るまではお尻を拭くのもとても痛かったですし、痛みが引いてきてもドレーンがお尻から出ているのでお尻に違和感があり、お尻にあたる感じもあって毎日憂鬱でした。

と同時に医大病院では、すぐに内科治療の選択を私に迫ってきました。生物学的製剤(レミケード・ヒミュラ)の投薬を行うという話でしたが、お腹の痛みはまだないままでしたので、そのまま退院させてもらい、別の病院を探すことにしました。

そんな中、クローン病を漢方の力で免疫を高めて治すという、クローン病に強いという噂の漢方医院に通うことにしました。

松本医院
潰瘍性大腸炎と言えば大阪は高槻にある松本医院関西に住んでいる人で、クローン病や潰瘍性大腸炎と初めて診断されて戸惑いを感じてから辿る道。 腹痛や下痢、血便が続き食中毒でもあたっ...

しかしながら、漢方治療を始める前に、2回目ぐらいの診察で処方された抗生物質を飲んだところで体の異常が一気に出ました

その抗生物質が引き金だったのかは不明ですが、確かにその時期に体の免疫バランスが崩れたように、初めてクローン病のすべての症状が発症しました

腹痛・貧血・食欲不振に加え、私の場合リウマチ的な症状も発症しました

当時は実家に一時戻っていたのですが、冬場にもかかわらず毎晩寝汗をびっしょりかいて、朝起きると体が収縮して固まっており、すぐに風呂に入れてもらって毎日30分~1時間かけてお風呂で体をほぐしていました。

体温も非常に低く、食事もろくに食べれなく、食べても下痢を繰り返すので体重は60㎏あったのが一気に48㎏までになりました

この頃が一番体力的につらい経験をしました、家族から食事を含めた生活ケアをしてもらいながら漢方だのみの生活を続けました。

外に出て5分と歩くのもしんどく、食事がとれるようになってからは出来るだけ外にでて歩く練習をしていました。当然仕事はほとんど休んでいました。

ステロイド治療に移る。

数か月かけて、腹痛や食事制限、頻便などハンディをかかえながらも、なんとか日常生活に戻れるようになってきました。仕事にも少しずつ復帰し始めました。

依然、漢方薬を飲んで免疫をあげていくという療法だけを行っていましたが、腹痛がどうしてもしんどい周期があり、実家近くの市立病院に通院することにしました。

市立病院でもやはり生物学的製剤をすすめられましたが、強く抵抗を感じていると伝えると、ステロイド治療をすすめられました

それから2年ほど、内服ステロイドの量を少しずつ減らしながら炎症を抑えて経過を見ました。

結局レミケードに

ステロイドも腹痛を抑えたり炎症値を下げたり、それなりに効果はありましたが、完全には抑えきれず、長期間のステロイド使用でリスクも高まったので、いよいよ抗体製剤(生物学的製剤)の使用をすすめられました

結局、はじめてクローン病診断を受けて拒否したレミケードの治療をとうとう受けることになりましたが、当時考える暇もなく抗体製剤の治療を強いられたという印象もあったので、今は気持ちにゆとりをもって、自分からその治療を選んだと思えることが大事なのかなと思っています。

今も定期的に通院し、採血・診断・レミケード点滴治療を受けて、おかげさまで通院以外はあまり難病の自覚もない生活を送れています。

レミケード
クローン病とレミケードクローン病は、薬物療法と食事療法を組み合わせて症状のない状態を維持することが目的です。 薬剤では、ステロイド剤、免疫抑制剤、5-ア...

定期的な大腸の内視鏡検査も継続

追記になりますが、年に1回毎年お尻からカメラを入れて腸の中の様子を見る内視鏡を病院でやってもらっております。
クローン病になると腸に炎症が起こって炎症ポリープが発生し、健常者よりも大腸がんになりやすいから定期的に見るということなんですね。

毎回お尻が痛いのと準備で一旦お腹の中のものを全部出しておかないといけないなど大変で、はじめはとても嫌で毎年じゃなくて2~3年にしてくれと思っていましたが、今や慣れてきたのと逆に不安も出てきたので「半年に一回でもいいんじゃないの?」と思ったりもします。

まあどちらにせよ難病指定の申請のために年に1回は内視鏡を必ずしないといけないんですがね。

まだ内視鏡を受けたことがない人、血便が出て不安になりつつも病院に言ったら内視鏡の流れになった人などもいるかと思います。
そんな方はオレンジ7@超望遠フォトブロガーさんのブログを拝見しつつ、心の準備と実際の検査の準備をしてみてはいかがでしょうか?

振り返ったまとめ

クローン病になった原因も、お酒を飲みすぎたという身から出たサビですし、痔ろうやクローン病の診断を受けてからの立ち回りも、気持ちに余裕がなく逃げ続けてきたなと恥ずかしながら自分でも思います。

今もレミケードの恩恵に甘えながら、たいした食事制限もせず、(だいぶ量は減りましたが)月に数回お酒も飲ませてもらってますし煙草も続けております。

こんな私の病気遍歴で、あまり参考にならないかも知れませんが、一般的な情報などもまとめて発信していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。